日差しの温かさが感じられるようになると、そろそろ花粉が飛散し始める季節。
くしゃみや鼻水に悩まされる人も、そうでない人も、この時期はなぜか肌荒れを起こしやすくなる…
ということがあるようです。
春先の肌荒れは、どうして起こるのでしょうか。
原因や対策についてご紹介します。
【肌荒れが起こる原因】
■バリア機能の低下
私たちの肌のもっとも外側にあり、外界と接している表皮の「角層」部分。
ここではうるおいを蓄えた角層細胞が並び、そのすきまを細胞間脂質が埋めることで、外界の刺激から肌を守る「うるおいバリア機能」が保たれています。
しかし、冬の寒さと乾燥によって角層から水分が奪われると、角層の構造にすきまができ、健康な人でも少なからず、肌のうるおいバリア機能が低下します。
そのため、冬に続く春先のこの時期は、肌が乾燥や紫外線といった外界からの刺激に弱くなり、肌トラブルが起こりやすい状態になっています。
■季節性アレルゲンによる刺激
春は風が強く、スギ・ヒノキの花粉やPM2.5などの「季節性アレルゲン」が飛散しやすい季節。
バリア機能の低下した肌は、すこやかな肌であればブロックできるアレルゲンの、皮膚への侵入を許してしまうことがあります。
すると、身体は異物と認識したアレルゲンを追い出そうと攻撃を始めます。
そしてアレルギー反応が炎症となって現れ、ひどいとかゆみや湿疹に発展することも。
※アレルゲンとは
アレルギーの原因となる物質。
花粉、ダニ、動物の毛などの吸入性のもの
そば、牛乳などの食物性のもの
ゴム、金属などの接触性のもの
■マスクやティッシュによる摩擦も刺激に
くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、花粉の時期に特有の症状に悩まされている人は、
この時期マスクをつけたり、ティッシュで鼻をかんだりする機会が格段に増加。
このとき、マスクやティッシュの繊維が肌を摩擦し、肌のうるおいバリア機能をさらに低下させてしまうこともあります。
【対策】
■花粉などのアレルゲンを避ける
花粉などの季節性アレルゲンにアレルギー反応を起こしてしまう場合、アレルゲンにできるだけ接触しないことが大切です。
天気予報をこまめにチェックし、アレルゲンが多く飛散している日は外出を避ける、
外に出るときはマスクやメガネ、帽子などでアレルゲンの付着を防ぐ…などの対策を取りましょう。
■保湿
冬の間に乾燥が進んで肌のうるおいバリア機能が低下しているときは、スキンケアを念入りに行い、表皮の一番外側にある角層をみずみずしい状態に保つことが大切です。
まずはせっけんや洗顔料をたっぷり泡立ててやさしく洗い、花粉など肌に付着した汚れをきちんと落としてから、すみやかに化粧水や乳液で保湿しましょう。
肌荒れが進んでいるときは、肌に刺激を与えない工夫も必要です。
洗顔後のタオルドライや化粧品をコットンでつけるときは、肌を摩擦しないよう注意を。
毎日使う基礎化粧品は、低刺激処方のものを選ぶとよいでしょう。
■生活習慣の見直し
うるおいバリア機能の低下によりデリケートになっている肌は、内側からもケアしてあげましょう。
偏食や暴飲暴食は避け、皮膚の材料となるタンパク質や、代謝を助けるビタミン・ミネラルなどを意識してとるようにしましょう。
すこやかな肌の生まれ変わりを促すために、毎日決まった時間に、
一定以上の睡眠をとることも重要です。
【まとめ】
花粉が飛ぶ時期に特有の赤みやポツポツ、かゆみといった肌トラブルは、うるおいバリア機能が低下した肌で炎症が起こっているのが原因です。
花粉症の方にとってはツラい時期ですが、日頃のケアでお肌が健康になると、自然と気分が前向きになって日常の楽しみが何倍にも広がりますよ!
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